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佐賀県・六角川流域を視察

2019.10.29

国会

東京

防災

最近は台風19号はじめ関東・東北で大災害が発生し、世間の関心が東日本に注がれていますが、九州でも今年8月に甚大な水害が発生したことを忘れてはなりません。

令和元年8月27日から28日にかけて、佐賀県・福岡県・長崎県を中心に、線状降水帯が集中豪雨をもたらし激甚災害が発生しました。油が流出した映像は大変衝撃的だったことから記憶している方も多いと思います。
この浸水被害をもたらした六角川流域(牛津川含む)は、これまでも昭和55年、平成2年と大水害を引き起こし、その都度「河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)」に指定し、集中対策をしてきました。昭和55年時には無堤防箇所を築堤し、平成2年時には牟田辺遊水池を作ってきた結果、今回はそれらの施設が効果を発揮し、破堤することはありませんでしたが、今回も大きな爪跡を残したわけで、令和元年の教訓として、武雄市の採石場のくぼ地を調整池にする事業等、どのような対策ができるか、現地を視察いたしました。

六角川流域は、有明海特有の大きな潮汐作用等で大きな干満差がでます。満潮時には海水とともに海砂も川に流入してくることから、ガタ土の堆積と高水敷のヨシ原の繁茂などの特徴があり、河道掘削は最も効果的ですが、施工は困難を極めます。そこで川底にプールを作るように工夫することで、土砂による川幅が狭まることがないよう、ヨシ原で川の流れが邪魔されないようにしています。

また佐賀県は農業県ですが、水不足で悩まされてきたことから溜池や用水が至る所にありますが、これを治水対策として使えないか、また道路や住居の嵩上げなど河川関係だけでなく道路や住宅関係部局も交え、さらに国交省だけでなく農水省や県管理河川の内水対策など沿川自治体も交えて総合的な対策を構築する必要があります。

現在、国と県や流域市町で構成された「(六角川流域)防災・減災対策協議会」や「六角川学識者懇談会」で具体的な対策が議論がなされ、年度内に緊急治水対策プロジェクトを策定することになっていますので、それを踏まえて、国も積極的に支援していきたいと思います。

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